浦和レッズ
あれはJリーグが開催してまだまもない頃。
当時はまだTVをつけるとあちこちのチャンネルでゴールデンタイムにJリーグを放送していて、局別に同じ時間帯にいくつものカードを流していたりして今考えれば夢のような時代だった。
そんな中、我が浦和レッズは低迷していた。
とてもとても弱かった。93年には9連敗とゆう記録を打ち立てて、泣けてくるほど弱かった。
スポーツニュースを見ていれば、ゲームの冒頭で「たまには勝てよ~!」と怒鳴るサポーターの姿が映り、
雑誌Numberでは「レッズに火をつけて」なんて特集が組まれ、
どこのチャンネルだか忘れたが、深夜に「浦和レッズを応援する番組」なんてものが放送され、
世間では「Jリーグのお荷物」とか「万年最下位」などと罵られ、
国立競技場のグッズ売り場の列では、レッズファンがベルディファンに「いいなぁ、お前らのチームは強くってよ。エェ、コラッ。」などと情けない絡み方をしていました。
その時代のJリーグ覇者と言えば読売ベルディ。
あえて読売と言うのは、その頃の日本放送のTV中継では川崎と呼ばずに読売、読売としつこく言っていたからなんですが、4チャンネルのベルディホーム中継では、あまりにも偏ったアナウンサーと解説者のベルディ贔屓の放送によくキレかかっていたもんです。
その覇者ベルディ対レッズの試合。
今ではうろ覚えで、正確な日時と試合内容は憶えていないのだけれど、確かレッズがベルディを0-1のビハインドを追う展開。
後半、試合終了のホイスッルが迫りくる時間帯で、カウンターから、レッズのFW水内選手が左サイドからゴール前にノールックで見もしないででセンタリングを放り込んだ。カメラがゴール前に切り替わる。
案の定ゴール前にはレッズの選手は一人もいない。「なにやってんだ~!」と喚きかけた瞬間、画面下より突然現れた岡野雅行選手がスライディングしながらシュート。ボールはゴールネットに突き刺さっていた。
その後、試合は延長戦でも決着がつかずに勝負はPK戦までもつれ込んだ末、ついにレッズの勝利で幕をとじた忘れられない熱いゲームとなった。
奥さんに棄てられていなければ、今でも我が家の押入れの奥深くに試合を録画したビデオが眠っているはずである。
そういえば岡野雅行選手。
フランス大会を決めたゴールも同じようなシュートからだった。
野人のニックネームで長髪をなびかせてフィールドを疾走して、ほぼその俊足だけで日本代表まで上り詰めたと思われる彼も気がつけばもうベテラン選手。
レッズも今や堂々たるJのビッグクラブになった。
ACLでもぜひ優勝してほしいもんだ。
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